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地域食材(くわい)×コラボ商品開発


「福山くわい」の味わいを広げ、ストーリーを届けるプロジェクト
「ひと旅のごちそう」を始めるきっかけにもなった、地元福山の食材くわい。「旅するごちそう缶」のメイン食材として商品開発し、新しい味わいを提案しています。
そもそも「なぜくわいなの?」と食材のチョイスへのもの珍しさからか、よく聞かれるのですが、
①地元の名産であり、くわいを通じて食や街の味わいを広げていける可能性を感じていること
②おせちとしての正月野菜だけでなく、もっと日常の食やシーンにも広げていきたいこと
③シンプルに美味い!お酒のアテに合う。けどあまり知られてない。
という背景から、くわいの味わいを通じて広げていきたいと活動を始めています。
くわいは11月〜12月と年に一時期だけ収穫され、この時期にしか食べられない特別な味わいです。この時期にしか手に入らないくわいの味わいを、旅するごちそう缶の生産と、くわいイベントでの提供に向けて、地元のくわい農家さんの収穫に密着してきました。その様子とともに、想いとストーリーをお届けします。
これを見て、少しでもくわいのことに興味を持っていただいたり、福山の街のことを覚えてもらったり、ひと旅のごちそうで企画する商品やイベントなどにて、関わったり・味わったりいただければ、とっても嬉しいです。
目次
- くわい(慈姑)とは?
- 福山くわいとの始まり
- くわいの収穫から出荷までの工程
- ①田んぼからくわいを掘り出す、ポンプの水圧で泥に埋まっているくわいを掘り出す
- ②株に付いているくわいをちぎる、くわいをまとめる
- ③泥やゴミを取り除き、コンテナへ移し、作業場を運搬
- ④大洗いで泥を取り除く
- ⑤サイズを分ける、そして水洗い
- ⑥階級ごとの細かな選定や、商品の選別
- ⑦箱詰め、出荷
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くわい(慈姑)とは?

丸い部分から芽が伸びている姿から「芽が出る」縁起物としておせち料理に欠かせない野菜です。皮が美しいサファイアブルーの青くわいが一般的で、独特のほろ苦さがあり、加熱するとホクホクした食感になります。そう言われればおせちで味わったことがあるかも・・という方も多いのではないでしょうか?
なんと福山は日本一のくわいの生産地で全国の生産量の約6割を占めていて、全国トップシェアです。もともとは沼地に自生していたものを明治ごろに福山城の堀に植えたのが栽培の始まりといわれています。福山では水田のエリアの中に、くわいの水田が混ざる風景が日常にあります。

また、青味がかったその色から「田んぼのサファイア」とも呼ばれており,タンパク質やビタミンEも多く含まれています。(出典:福山市HP)

福山くわいとの始まり

くわいは11月-12月し収穫し、その多くが正月おせちに使われます。ほくほくとした食感で,食べるとほろ苦さのなかに甘味が残るのが特徴で、唐揚げや薄くスライスしたものを揚げたくわいのチップスにしても美味しく、お酒のおつまみとしては抜群です。福山の居酒屋ではくわいの素揚げはメニューに割とあります。

ただ、くわいは収穫時期と日持ちが限られるため、もっとこの食材の味わいを広く長く、そしてこれまでと違った味わいを提案していけないかと考え作ったのがくわいを使った缶詰です。全国各地の食材を掛け合わせて、-くわいと鹿肉のレモンアヒージョ-として、第一弾の販売をスタートしました。

商品づくりに大事なのは、くわいづくりを行う生産者さん。商品を通じて、どんな人が作っているのかを伝えたいからです。
そこで出会ったのが、喜多村ファームさん。くわいの仕入れ先を探していたところ、なんと実家の町内(徒歩5分)にくわい農家さんがあることを知り、実家の両親に相談すると知り合いとのことで、去年の1月ごろにすぐさまつないでもらいました。時期的にもう市場にはなく、もう最後の最後だったくわいを分けていただき、なんとか缶詰づくりの完成につなげられたという経緯があります。地域における知り合いからの紹介という信用と関係性の大事さを改めて感じます。

くわいの収穫から出荷までの工程
今年度分の「旅するごちそう缶」の生産に向けて、くわいの仕入れを行うにあたり、喜多村ファームさんでの収穫から出荷までの様子に、私も初めて密着させていただきました。
(くわいの収穫の工程)
①田んぼからくわいを掘り出す、ポンプの水圧で泥に埋まっているくわいを掘り出す
②株に付いているくわいをちぎる、くわいをまとめる
③泥やゴミを取り除き、コンテナへ移し、作業場を運搬
④大洗いで泥を取り除く、ざっくりサイズ分けする
⑤洗いをかける、階級を分ける
⑥階級ごとの細かな選定や、商品の選別
⑦箱詰め、出荷
①田んぼからくわいを掘り出す、ポンプの水圧で泥に埋まっているくわいを掘り出す




②株に付いているくわいをちぎる、くわいをまとめる


③泥やゴミを取り除き、コンテナへ移し、作業場を運搬



④大洗いで泥を取り除く



⑤サイズを分ける、そして水洗い






⑥階級ごとの細かな選定や、商品の選別



⑦箱詰め、出荷


このひは田んぼ1枚分を、収穫から出荷までの一連の流れを、流れるようなチームワークで1日でされていました。工程ごとに、作業日を分けているのかなと勝手に思ってたので、1日でこの流れをやりきれると日々達成感を感じられそうに感じました。11月から12月下旬にかけてほぼ毎日されるとのことで、くわい農家さんにとってはとても忙しい時期ですね。

くわいの商品づくり(旅するごちそう缶)
仕入れたくわいは、旅するごちそう缶用として、商品の生産をお願いしている京都府与謝野町にあるリフレかやの里さんへ。ここは小ロットでの缶詰生産や加工品などをつくれる場所です。旅するごちそう缶の商品開発をしてもらった丹後バルさんと生産をお願いするリフレかやの里さんとで、新鮮な福山くわいが長く新しい味わいとして缶詰に生まれかわります。
本当なら、缶詰の生産の現場にも密着しにいく予定でしたら、会場との調整もあり、今回はつくる過程の写真を送っていただきました。
